アゼライン酸は、今とても話題になっている成分です。そんな話題の成分を配合したスキンケアアイテムがドクターズコスメとして販売されました。それが、ロート製薬の「DRX AZAクリア」です。
アゼライン酸が配合されたスキンケアアイテムはほかにもありますが、DRX AZAクリアには高濃度のアゼライン酸が配合されています。
本記事では、DRX AZAクリアの効果やアゼライン酸の特徴を詳しく見ていきましょう。実際に使用してみた感想も紹介しているので参考にご覧ください。
ロート製薬 DRX AZAクリアとは

ロート製薬のDRX AZAクリアは、ニキビの原因となる詰まりに着目したアイテムです。刺激に対して敏感になっている肌にも使用できるよう、香料や着色料、防腐剤は配合されていません。
ロート製薬といえば薬局やドラッグストアで販売されている目薬やニキビ用の薬が有名ですが、DRX AZAクリアは医療機関専売品のためクリニックなどでしか購入できません。
ニキビができやすい方のためのホームケア用品
DRX AZAクリアは、ニキビがちな肌の方のために開発されました。海外で約30年前から使われているアゼライン酸を20%と高濃度配合しています。
アゼライン酸は海外ではニキビ治療薬として用いられていることから、DRX AZAクリアはニキビのケアに最適です。
毛穴の詰まりの着目した処方
ニキビができるのは、毛穴が詰まることがそもそもの発端です。皮脂が過剰に分泌されたり、角質で毛穴が塞がれたりして詰まってしまいます。
DRX AZAクリアには、皮脂の分泌を抑えたり角化を抑制したりする働きがあるため、毛穴詰まりの予防や改善に効果的です。
ロート製薬 DRX AZAクリアに配合されている美容成分

ロート製薬のDRX AZAクリアに配合されている美容成分は、アゼライン酸です。アゼライン酸には、次のような効果があります。
- 抗炎症作用
- 抗菌作用
- 皮脂の分泌を抑制する作用
- 角化を抑制する作用
- メラニンの生成を抑制
皮脂の分泌量を減らしてくれるため、過剰な皮脂分泌が原因でニキビができやすい方にぴったりです。角化といって、表皮の細胞が角質細胞に至るまでの過程のことです。角化を抑制するため、角質による毛穴詰まりを予防することが可能です。
また、アゼライン酸にはメラニン色素の合成を阻害する働きもあります。そのため、ニキビ対策をしながら同時に美白を叶えることもできます。
アゼライン酸の特徴

アゼライン酸は、小麦やライ麦などに多く含まれている成分です。肌に刺激を与えにくく、敏感肌の方でも使いやすいといわれています。
世界80カ国でニキビ用医薬品として承認されている
日本では、ニキビ治療には抗菌薬のクリンダマイシンやコメドをできにくくする過酸化ベンゾイルなどが使用されます。これらの薬が主流である日本とは違い、海外ではアゼライン酸がニキビ用の医薬品としてすでに承認されています。
薬効がないプラセボやテトラサイクリン、ミノサイクリンをはじめ過酸化ベンゾイルと比べてもニキビへの有用性が確認されている成分です。
皮膚への刺激が少なく妊娠中の方も使用できる
妊娠中は、ホルモンバランスの変化が原因で人によってはニキビができることがあります。しかし、胎児への影響を避けるために使用できるニキビ治療薬が限られているのが現状です。
そのような中、アゼライン酸は妊娠中でも使用できることで知られています。皮膚への刺激も少ないことから、敏感肌の方でも使いやすいでしょう。
ニキビや美白に対する効果が確認されている
皮脂の詰まりや角化を抑制するため、ニキビ治療に有効です。そのほか、美白にも効果があることが分かっています。肌の漂白剤ともいわれているハイドロキノンをご存知でしょうか。
ハイドロキノンは、メラニン色素を作る工場であるメラノサイトの働きを抑制したり、チロシナーゼを阻害したりする美白成分です。
驚くことに20%のアゼライン酸は、4%のハイドロキノンと同等の美白効果があるといわれています。
ロート製薬 DRX AZAクリアの使い方

ロート製薬のDRX AZAクリアの使い方はとても簡単です。ここでは一般的な使い方について見ていきましょう。
普段通りのスキンケアをする
DRX AZAクリアは1日2回、朝と夜に1回ずつ使用します。まずは、普段通りのスキンケアを行ってください。
- クレンジング
- 洗顔
- 化粧水
- 乳液
- クリーム等
メイクをしている方は、クレンジングから始めます。汚れやメイクをしっかり落としたら、洗顔をし、ゴシゴシこすらないように水気を優しく拭き取りましょう。
その後、化粧水をしっかりと馴染ませて乳液やクリームなどで蓋をします。
お手入れの最後にロート製薬 DRX AZAクリアを塗布する
保湿をして肌にうるおいを閉じ込めたら、最後にDRX AZAクリアを塗布してください。適量を手に取り、顔全体に馴染ませます。
アゼライン酸はエビデンスも多くあります
アゼライン酸が皮脂腺、皮脂分泌率、そして角化パターンに与える影響
アゼライン酸がニキビにおいて角質層を改善し、皮脂分泌や皮脂腺サイズに大きな変化を与えなかったものの、皮膚の角化を正常化する効果があることが示されています。また、黒ずみの形成を抑え、皮膚のフィラグリン分布を正常化することが報告されています (Mayer-da-Silva et al., 1989)。
アゼライン酸のニキビ治療における効果
アゼライン酸は、ニキビ治療において角質化の正常化や抗菌作用により効果を発揮します。特に、毛穴の詰まりや炎症性ニキビ、黒ずみの原因となるPropionibacterium acnesの増殖を抑制し、抗角化作用を持つため、黒ずみの減少にも役立つことが示されています (Passi et al., 1989)。
アゼライン酸と皮脂分泌に対する長期的な効果
20%アゼライン酸のピーリングが皮脂分泌に与える影響を調査した研究では、長期的に皮脂分泌を抑える効果が確認され、アクネ病変の減少にも寄与していることが示されています。この効果は治療後数ヶ月にわたり持続します (Szymanska et al., 2021)。
アゼライン酸の抗菌効果
アゼライン酸が皮脂腺内のPropionibacterium acnesやStaphylococcus epidermidisの増殖を効果的に抑制することが報告されています。この効果により、毛穴詰まりや黒ずみの減少が期待できます (Holland & Bojar, 1993)。
その薬理特性とニキビおよび色素沈着障害に対する治療効果のレビュー
この論文では、アゼライン酸がニキビやメラスマのような色素沈着障害に対して効果的であることが示されています。メラノサイトのDNA合成を抑制し、色素沈着を改善します。(Fitton & Goa, 1991)
ロート製薬 DRX AZAクリアを使用した感想

ニキビと毛穴が気になっていたので、DRX AZAクリアを実際に使用してみました。1か月ほど使用して、どのような変化があったのかを紹介します。
ずっと治らなかったニキビが改善した
少し無理をするとすぐ体調を崩してしまう私の顔には、よくニキビができます。DRX AZAクリアを使い始めたときも1週間ほど前にできたニキビがありました。
市販薬を使ってもなかなか治らない状況のなか、DRX AZAクリアを顔全体に塗布していたところ、1か月ほどするとほとんどニキビができない状態になりました。
皮脂の分泌量が減ってザラつきが少なくなった
お昼を過ぎるくらいには皮脂で顔がテカテカしてしまうのですが、DRX AZAクリアを使用している間はテカリを忘れて過ごせました。
また、ザラつきも少なくなって「ニキビができそうなところ」がなくなったのも大きな変化だなと感じています。
サラッとした仕上がりでメイクの邪魔をしない
DRX AZAクリアはクリームではあるものの、使い心地がとてもさっぱりとしています。サラッとしているので、上からメイクをしてもベタついたりヨレたりすることがありません。
これなら、ベタつきを気にせず毎日使うことができます。
まとめ

ロート製薬のDRX AZAクリアは、アゼライン酸を20%含んだ医療機関専売品のクリームです。ニキビができやすい方、毛穴や皮脂が気になりやすい方に向いています。アゼライン酸は、海外ではニキビ治療薬としても用いられている成分です。
刺激が少なく、妊娠中の方でも使用できます。妊娠中にできたニキビをなんとかしたい方、普段からニキビケアをしたい方、毛穴が気になる方は一度使用してみてはいかがでしょうか。